9月10日ハンガリー移民/難民関連ニュース
まじゃるです。
昨日のニュースがHirado.huにまとめられていました*1ので、紹介します。(Hirado.huは、政府寄りのサイトなので、その点を踏まえた上でお読み下さい(まじゃる))
来週にも非常事態宣言
内務省の提案により、ハンガリー政府が来週にも非常事態宣言を行う可能性があることが、ラーザール内閣府長官の記者会見で発表された。
その他の記者会見の内容は、
- 改正された難民関連法の施行は来週火曜日から。
- 国境フェンス設置は、予定の1ヶ月前に完成の見込み。
- 政府は、EUの難民割り当て案は不支持。
- 「ホットスポット」の設置も反対 (「ホットスポット」=欧州委員会による入国審査が行われる移民キャンプ)
2ヶ月で9万人が不法入国
直近2ヶ月で9万人が不法入国、今年の合計は16万人を超えたと、コヴァーチ政府広報官がハンガリーテレビ局M1の番組内でコメント。
その他、
- 現状は非常事態であり、来週の火曜日にも非常事態宣言を行う可能性がある。これは法規改正により可能となったもの。
- セルビア国境への国防軍投入も、同じく可能。
ルスケ(Röszke)に情報危機管理センター
キリスト教慈善団体が、ルスケ(Röszke)に情報危機管理センターの設置を発表した。アラブ語の通訳など、移民の支援を行う。このプログラムには1億6000万フォリント(約7500万円)以上の寄付が集まった。
マケドニアに国境フェンス?
マケドニアは、国境フェンス設置を検討している。フェンス設置までは、移民の通過を認めると見られている。移民の苛立ちは更に高まっているが、これは来週のハンガリーの入国管理が厳格化の情報が既に入っており、それまでにハンガリー国境まで移動したいため。
オーストリアは限界
オーストリアは大量の移民流入に耐えられない模様。木曜日午後には、ハンガリー=ウィーン間の列車の運行をストップさせている。しかし、ドイツ方面への特別列車の運行も開始していない。昨日は少なくとも1万人の移民がオーストリア=ハンガリー国境を越えている。
ブダペスト東駅では、大勢の移民が押し寄せた。中には、警察が作る壁を突破しようとするものもいたが、列車には空席分の人数しか乗車させなかった。ハンガリーからオーストリアに移動した人数は1万人以上で、全員がドイツに向かう見込み。
ミュンヘンには、10日間で3万人の移民が到着。これは昨年1年間の合計に匹敵する。ドイツ首相は、勉強し、職を得るチャンスは与えなければならない、とコメント。
ブリュッセルに請願書
ハンガリー議会は、EU指導者への請願書提出を来週決定する。大量の不法移民は、ヨーロッパ全体を崩壊に導く危険をはらんでいるため、ヨーロッパの民衆を守ってほしい、という内容。
ドイツ国民の多数は不満
ドイツ国民の多数は、メルケル内閣の危機対応に不満であることが、ドイツのニュース番組の調査で判った。回答者の3分の2は、ヨーロッパへの移民危機の対応が不適切であると考えている。またこの調査では、約半数が国境検査の復活を支持しているとしている。
ハンガリーに手を触れるな!
「移民危機をハンガリーのせいにするな」というイギリス首相の元アドバイザの記事が、ニューヨーク・タイムズに掲載された。この記事を書いたスティーヴ・ヒルトンは、以下のように記している:「自分自身が過去に共産主義者としてイギリスに亡命したので、移民に対して共感を覚える。しかし、このヨーロッパの危機に対して真に責任のある国が、他と比べれば貧しい小国であるハンガリーを人種差別国とし、また移民の保護について批判するのは、筋が通っていない」。ヒルトン氏は、一番の責任はアメリカにあるとしている。「イラク侵攻により、地域を不安定化させ、流血の紛争を起こし、このため数百万人の人間が国を逃れることになったのである。」
新しい一時収容施設がクルメンド(Körmend)に
警察学校の敷地に、一時収容施設が設置される。既にテントの設営が始まっている。クルメンド市によれば、600人収容可能とのこと。内務省は、移民の数の増加による措置で、ここで移民の登録も可能になるとしている。
暴行
移民による暴行について、だんだん明らかになってきている。先週は、ブダペストで短大生が4人の移民に、腕を捕まれ、警察官の姿が見えるまで周りを囲まれて、逃げられなかったという事案が発生。6月には、ブダペストのホステルでスウェーデンの女性旅行者がアフガニスタンからの移民に強姦されている。ドイツでは、7歳の少女が北アフリカからの移民とみられる男に強姦されている。
まじゃるでした。
*1 http://www.hirado.hu/2015/09/11/ingajaratban-mennek-a-buszok-migransvalsag-percrol-percre/