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地下鉄3号線(青)の車両更新にGoサイン!

      2015/08/13

まじゃるです。

ブダペストの地下鉄についての話題です。
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現在ブダペストには、4路線の地下鉄があります。
昨年は、4号線が開通・営業開始して、ニュースになりましたね。
ちなみに1号線は、
千年祭(ハンガリー人定住の)にあわせて、19世紀末(1896)に完成した、
世界で2番目、ユーラシア大陸では初の地下鉄で、
世界遺産にも登録されているそうです。

ここまで、薀蓄でした

今回は、3号線の話です。

この3号線、40年近く前の、1976年に開業した路線なのですが、
線路・車両ともに老朽化がすすみ、最近はたびたび不通になることがあります。
線路は、特に30年以上前に建設した区間の状態がひどく、
現在では全区間で最高時速60kmの制限がかかっています。
(といっても、60km以上出せる区間はあまり無いので、
ダイヤが大きく変わったわけではないようですが)

車両のほうも、2011年から2014年の間に、合計4048件の故障、
そのうち、36件は煙が出たものだそうです。つまり車両火災ですね。

ちなみに、今週火曜日8月4日午前にも、
煙の発生により、消防が駆けつける事態となっていました。
http://hvg.hu/itthon/20150804_Nem_jar_a_3as_metro_a_deli_szakaszon

もちろん、線路も車両も、更新の計画は行っており、
線路は、一時的な解決策として、区間ごとにレールの入れ替えを開始、
車両については、昨年から今年前半に入札が行われ、
7月に、3号線の車両を製造したロシアの企業が、更新・改造を行うと決定。
ただ、契約書にサインするまでは、時間がかかると見られていました。
(お役所っていうのは、どこも同じですね)

しかし、だましだまし運行を続けてきたブダペスト交通局も、
上の火曜日のトラブルを見て、
このままでは、さすがにリスクが高すぎると思ったのでしょう。
公共調達局に、一日でも早い契約締結が必要と、嘆願書を出します。

「このままでは、いつ運行停止になってもおかしくない。
2009年にベルリンで、整備の遅れのためS-Bahnに運行停止命令が出た例もある。
もし、3号線全線がストップし、代行バスで乗客を輸送した場合、
移動時間のロスによって発生する社会的損失は、
試算によれば、230億フォリントにもおよぶであろう。」
http://index.hu/belfold/budapest/2015/08/05/bkv_a_3-as_metrot_barmelyik_pillanatban_leallithatjak/

これに対し、公共調達局は、
なんと、1日のうちに、契約書署名の許可を与えました。
というわけで、3号線の車両も近いうちに生まれかわる見込み。
(具体的には、契約締結から16~18ヶ月で納入、
試作車による試験が行われた後、
月に2両のペースで導入されていくとのこと。)
http://www.napi.hu/magyar_vallalatok/meglepo_dontes_szuletett_az_m3-as_metro_felujitasrol.600253.html

めでたしめでたし。:)
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以上、まじゃるでした。

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