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ハンガリー代表、EURO2016出場へ前進

   

まじゃるです。

昨日11月12日、サッカー欧州選手権EURO2016フランス大会の出場権をかけたプレーオフ第1試合が行われ、ハンガリー代表は対戦相手ノルウェーのホームで1-0の勝利を収めました。この勝利で、ハンガリー代表は44年ぶりの欧州選手権出場に大きく前進したことになります。


2つの訃報

この日のハンガリーサッカー界は、悲しいニュースで始まりました。

まず、ハンガリー代表のGKだったフルプ・マールトン(Fülöp Márton)が、32歳の若さにしてこの世を去ったとの情報が入りました。

さらに、伝説の「マジック・マジャール」で代表入りをはたし、国内でもウーイペシュト(Újpest)の伝説のプレーヤー、後に名コーチとしても知られたヴァールヒディ・パール(Várhidi Pál)が亡くなったとの報も入りました。

これらを受けて、ハンガリー代表は喪章のアームバンドを着けて試合に臨んでいます

代表100出場の選手から、初出場の選手まで

プレーオフに出場するスタメンが発表された時、ハンガリー代表では2人の選手が話題になりました。

まず、この試合で100試合出場を達成するGKキラーイ・ガーボル(Király Gábor)。ハンガリー代表の最多出場記録まであと1と迫っています。

もう1人は、代表未経験にもかかわらず、この大一番でスタメンに抜擢されたMFクラインハイスレル・ラースロー(Kleinheisler László)です。こちらは「いったい誰?」という無名度により話題となったのですが、試合ではまさかの展開に。

なんと、この2人が勝負を決める

試合開始直後、まずノルウェー代表が決定的なチャンスを掴みます。左サイドからあげられたボールに後方から走りこんできたMFシェルブレットが、ゴール正面からシュート!

 

このシュートを、ハンガリーGKキラーイが鋭く反応してバーの上に弾き出すファインセーブ! ノルウェーに試合の主導権を握られるのを阻止しました。

前半26分、今度はハンガリーの攻撃。ペナルティエリア右隅付近でボールを待っていたクラインハイスレルが、右側後方からのパスに反応。

 

右足でトラップし、ゴールに向けて反転しながら左足でシュート! GKの手に弾かれつつ、ボールはサイドネットを揺らしました。代表デビューしたての選手が、ハンガリーにとって大きな先取点をもたらします。
Fotó: Illyés Tibor

審判にも助けられる

試合前半を0-1のビハインドで折り返したノルウェー代表、なんとか追いつこうと攻撃を続けます。

そして後半56分、この試合のもう一つのハイライトが訪れます。ノルウェーの右サイドからエラブデラウィがペナルティエリア内へ走りこみ、ハンガリーDFカーダールと競り合いになります。

 

映像では、カーダールが相手のユニフォームを引っ張って倒したようにも見えましたが、このプレーに審判はノーホイッスル、ハンガリーのゴールキックを指示しました。

これが反則と取られていたら、ノルウェーにPKが与えられ、同点とされるのを覚悟しなければならないところ。ハンガリーは審判にも助けられました。

プレーオフ第1戦は、ハンガリーの勝利

結局、この後は、ハンガリーが逃げ切りを図ったこともあり、両チームともゴールを奪えず、0-1でアウェイのハンガリーが勝利しました。

下馬評では、ノルウェー有利とされていたので、俄然おもしろくなってきました。

ハンガリーの指揮官は、「ノルウェー有利は変わらない」とし、ホームでの第2戦も油断せず戦うというコメントを残しています。一方のノルウェーの指揮官も、「勝負はまだ前半戦が終わっただけ。…… 選手たちには、この試合結果を発奮材料にして3日後の試合を戦おうと話している」と敵地で出場権をもぎ取る意気込みを見せています。

プレーオフ第2戦は、ブダペストのグルパマ・アレーナで、現地時間11月15日20:45にキックオフです。


まじゃるでした

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