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ハンガリーのカメラウーマン、逃げる移民を蹴る

      2015/09/11

まじゃるです。

既に日本でもニュースになっていますが、ハンガリーのセルビア国境近くで、警察の制止を振り切って逃げる移民に対し、ハンガリー人のカメラマンが、蹴ったり、足をかけて転倒させたりしたという事件が起こりました。

難民の子供蹴る=テレビ女性カメラマン解雇―ハンガリー (Yahoo!ニュース)

ハンガリー南部の村ロスケで、セルビアとの国境を越えて押し寄せる難民を撮影していたテレビ局の女性カメラマンが、難民の子供を蹴るなどする場面が放映された。・・・

↑ 子供を抱えて走る男性に足を掛けて、転倒させています。
↑ まず男の子、その後女の子にも蹴りを入れています。(元動画はこちら、0’40″~0’42″)

別の角度から


 

このカメラマンは、極右政党ヨッビク(Jobbik)に近いN1TVというテレビ局の所属でした(事件が公になってまもなく、テレビ局から即時解雇されています)。テレビ局は、撮影した映像を放送で使用したようです(Youtubeで視聴可能)。

このニュースは世界中に流され、当然のことながら、ハンガリー国内外問わず、非難の嵐となりました。現在、本人とは連絡がつかない状態のようです*1

ハンガリーの民主連合および「ハンガリーのための対話」党は、この女性を暴行罪で刑事告発しています*2。また、Facebookでは、彼女を非難するページが作成されています。


 


 

警察が人々を制止しているのは、彼らを不法入国者として扱わなければならないからです(少なくとも難民申請する意思表示をしないと不法滞在になります)。ただ、警察も彼らの事情を知っていますので、暴力はふるいません。これは、オルバーン首相の意向でもあるようです。(9月4日夜のラーザール首相府長官の特別記者会見で、ちらっとこの旨について発言がありました)

それに対し、この女性は、明らかに敵意を持って暴力を振るっています。人としても、ジャーナリストとしても最悪です。ハンガリーの法のもと、きっちり処罰してもらいたいです。まあ、その結果を問わず、社会的制裁を受けることになるとは思いますが。

 

まじゃるでした。

 


*1 http://mno.hu/belfold/migransokat-rugott-fel-egy-operator-roszken-1303522
*2 http://hu.euronews.com/2015/09/09/menekulo-migransokba-rugott-bele-a-magyar-operator/

9月11日動画追加
 

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