こちら、ハンガリー情報局

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シリアからハンガリーまでの「費用」と所要時間

   

まじゃるです。

興味深い記事*1を見つけましたので、紹介します。

移民のヨーロッパ到達のスピードが上がっている。ギリシャでは連絡船と鉄道、セルビアは特別バスを出し、次の国境まで移民の人々を輸送している。


トルコ東部の難民キャンプから出発

トルコ南西端に位置するボドルム(Bodrum)はリゾート地であるが、今日では密入国船の出港地となっている。トルコ東部にある難民キャンプからここまでの移動手段は、長距離バスだ。道程は長く、到着まで2~3日かかる。

この地で、密入国ブローカーは、移民の人々をグループに組む。アフガニスタン、パキスタン、バングラデシュなど、さらに遠くの国から複数の国境を乗り越えて来た人々は、ここでシリア難民と合流する。彼らは、ここまで来るまでに既に数千ドルを支払っている。

このたった数キロの区間で、密入国ブローカーは、今年ここまでで、少なくとも300億フォリント(約135億円)を稼いでいると見られている(もちろんこの一部は、警察への賄賂などになっていると思われるが)。トルコ警察は、ここ最近になって(他国からの圧力からか)複数の密入国船を拿捕している。現地の発表によれば、これまで3万人がトルコに送還されている。

ギリシャからマケドニア

ギリシャ=マケドニア国境では、人々がいっそう気短になってきている。マケドニア警察は過去に大量流入を抑え、少人数ずつのグループごとに入国を許可しようとしているが、このせいで、月曜日午前に起こったような、移民とマケドニア警察間のもみ合いが、日常的に発生するようになっている。

マケドニア側のゲヴゲリヤ(Гевгелија/Gevgelija)に到達すると、マケドニア政府が手配した特別列車に乗り込み、セルビアとの国境へ向かう。この列車は1日2便運行している。

セルビア、そしてハンガリーへ

次の関門は、セルビアのプレシェヴォ(Прешево/Preševo)である。ここではセルビア当局が不法入国者に対して暫定的な登録を求めている。この登録に1~2日待たなければならず、人溜まりができる。ここでは、集まってきた移民の人々の需要に沿って、ありとあらゆる商売が揃っている、とハンガリーテレビのリポーターが伝えている。

ここからは、移民の人々はバスに乗り、ハンガリー国境近くの都市のサバトカ(Szabadka)、またはマジャルカニジャ(Magyarkanizsa)へ向かう。そこでは再び密入国ブローカーが移民を待っており、ハンガリーのルスケ(Röszke)への線路まで案内している。この道案内で数百ユーロが要求されることもある。

所要時間と費用

トルコ東部からハンガリーまでの道程は、以前は徒歩が多く、1ヶ月かかっていたが、今日では1週間半で到着できるようになった。費用は変動的だが、かつては5千ユーロ以下では無理だったが、現在は、複数の区間で、現地国が提供される輸送手段を利用できるため、現時点では1桁少ない額でもEUまで辿り着くことができる。

 



 

だんだんヨーロッパまでの移動が容易になってきているようです。それはすなわち、いままで費用面で二の足を踏んでいた人々も、ヨーロッパに向かってやってくる可能性が高いということですね。

まじゃるでした。

 


*1 http://www.hirado.hu/2015/09/07/egesz-iparag-epult-ki-a-migransok-utaztatasara-a-vilagban/
(HIRADO.HU、原文記事のソースは、M1(ハンガリーテレビ))

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