9月21日ハンガリー移民/難民関連ニュース
まじゃるです。
昨日の移民/難民関連のニュースをまとめた index.hu の記事*1からの抜粋です。
難民流入ルートがクロアチア経由に
ハンガリーがセルビア国境での入国管理を厳格化したことに伴い、陸路でドイツをめざす「バルカンルート」の経路がクロアチア経由になっています。
セルビアによる難民搬送の送り先は、ハンガリー国境からクロアチア国境へと変わりました。これに対しクロアチアは、彼らをハンガリーやスロベニア国境へ搬送。ハンガリーも、鉄道やバスでオーストリア国境方面へ搬送しています。
徒歩でオーストリアに入国する移民の人々 Fotó: David W Cerny
クロアチア、セルビア国境閉鎖するも
クロアチアは、セルビアとの国境検問所を閉鎖しましたが、難民の人々は検問所のない場所で不法入国しており、6日間での入国者数は約3万人とされています。1万9千人が既にハンガリーに移動しており、月曜日にも数千人がハンガリー側国境の町、バルチ(Barcs)、ザーカーニ(Zákány)、マジャルボーイ(Magyarbóly)などへ到達しました。ここからは鉄道でオーストリア方面へ搬送されます。月曜日には1万人以上がオーストリア国境のヘジェシュハロム(Hegyeshalom)にたどり着いています。
クロアチア、指紋登録を実施せず
クロアチア内務相は、難民としての登録時に指紋採取は行わないと発言しました。クロアチアが行っている手続きは、パスポートなどの身分証明書を持たない人々については写真を撮り、持っている人々については、名前をリストに書き写すことで、登録済みとしているようです。
ハンガリー、難民申請を求めるのを断念
ハンガリー政府報道官は、ハンガリーもシェンゲンのルールを守っていないことを認めました。クロアチアから登録無しで押し寄せた難民の人々を、ハンガリーもそのまま登録無しでオーストリアへ引き渡しているというのが現状のようです。
いかなる書類も強要できないのは、既にクロアチア国境での状況から明らかであるとハンガリー当局は見なしており、むしろ手早く通過させたほうがベターとの判断と考えられます。オーストリア国境でも状況は同じで、オーストリア当局は、誰をドイツ方面へ通過させればいいか、頭を悩ませています。
法改正で、国境に国防軍投入
国会が開催され、非常事態宣言下における国防軍の投入を可能にする、国防軍法などの改正案が可決されました。これにより、現在の移民危機においても、国防軍が国境へ動員を行えるようになります。
Fotó: Elvis Barukcic
予算案改正
難民問題と公共テレビが理由で、予算案が改正されます。
国家経済省の予算担当代理の次官のコメントによると、政府は、さらに600億フォリント(約260億円)が難民問題で必要としているとのこと。
ルーマニアとの非難合戦
ルーマニアのポンタ首相の「ハンガリーの態度はヨーロッパの恥」との非難に対し、ハンガリーのシーヤールトー外務相は「刑事手続下にある首相が、嘘をつき続けながら隣国を中傷している」と反撃。
なおこの日の午後、シーヤールトー外相はプラハでのヴィシェグラード4カ国特別外相会談に出席し、会談後、ヴィシェグラード4カ国は、難民問題の解決策については、西側諸国とは考えが異なる、とコメントしています。
まじゃるでした。
*1 http://index.hu/belfold/2015/09/22/ez_tortent_hetfon/