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ハンガリーの難民問題について知る

      2015/08/14

まじゃるです。

今、ハンガリー難民問題について勉強中ですが、デブレツェンの地方紙Webサイトの記事で、FQAの形でまとまっていましたので、紹介します。
http://www.debreceninap.hu/uncategorized/2015/07/30/mi-az-igazsag-a-menekultkerdes-kapcsan/
(Debreceni Napの7月30日の記事)

Q:どれくらいの難民がいるのか?
A:これまでよりも、はるかに多いことは確か。

ハンガリー国鉄(MAV)のサイトによれば、MAVは1日平均1000人の違法入国者を難民キャンプに輸送している。

Q:デブレツェン(の難民キャンプ)にはどのような人たちが来るのか?
A:主にイスラム教徒のアフガン人、シリア人、イラク人、パキスタン人。

入国管理局のデータによれば、デブレツェンの難民キャンプには、主にセルビア側から入国した難民申請者を入れている。2015年初頭には、コソボ難民の割合が高かったが、3月から上記各国からの難民が増えている。

Q:彼らの目的地は?
A:西ヨーロッパ(ドイツ、スウェーデンなど)。

入国管理局の発表によれば、彼らにとって、ハンガリーは「トランジット国」であり、ここからさらに西ヨーロッパ(ドイツ、スウェーデン)に向かっている。このことは難民申請中に行方がわからなくなる申請者が多いことからも分かる。既に保護され、支援を受けているにもかかわらずハンガリーを出る人も珍しくない。

Q:西に向かった人たちはどうなる?
A:ハンガリーに送り返された場合は、ハンガリーで彼らを受け入れなければならない。

難民申請について定めるダブリン規定によれば、一般的には最初に入国した国が難民取り扱いについて責任がある。
入国管理局の説明によれば、ハンガリーで難民申請した者は、合法的に他の国へ行くことはできなくなる。申請時には指紋と写真もとっており、これを基に、他国はその難民を「最初に申請した国」へ送り返すことができる。

Q:デブレツェンには、どれくらい滞在するのか?
A:西に向かう人たちの平均滞在期間は、14日間。

難民キャンプには、難民申請の審査期間(通常3~4ヶ月)、さらにその結果通知後2ヶ月間は滞在することができる。

Q:国は、彼らにどれだけの費用を使っているのか?
A:彼らの滞在費用(キャンプ設置、食事、医療費、月の小遣いなど)に、1日1人あたり4300フォリント。これ以外に、難民関連業務を行っている人の給料や、その他の費用(通訳、翻訳など)がある。EUからの補助は無い。

ちなみに小遣いは、滞在1ヶ月経過後からで、月額7125フォリント。

Q:騒動が起きる可能性は?
A:6月に、トルコ人とアフガン人の間で騒動が発生しており、またこのような事態が発生する可能性は否定できない。
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ここに書かれていることが正しいのであれば、

・ダブリン規定により、バルカン半島経由でEUに入る難民は、ハンガリーが面倒を見なければならない。
・しかし、少なくとも予算面では、EUの支援は無い。

ということで、地理的にEUの入口となるハンガリーに大きな負担がかかっているわけですね。

# 本当は、ギリシャで難民申請が行われていなければならないはずですけど。。。

ハンガリー、そしてEUがどう動いていくのか、注目していきたいと思います。

まじゃるでした

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