11月9日のEU臨時内相会議、合意の内容は?
まじゃるです。
昨日11月9日、ブリュッセルでのEU臨時内相会議の内容について、日本とハンガリーそれぞれのメディアの報道をまとめてみました。
日本の報道
- 難民を分担して受け入れる作業が遅れている。
この2か月で受け入れが進んだのはスウェーデンなど5か国による147人
→ イタリアやギリシャでの登録や審査の作業を迅速に進める
→ 各国が受け入れを加速させることで合意 - ギリシャについては、負担を軽くする必要がある
→ EU各国やバルカン諸国などに一時的な施設を設け、審査や登録の手続きを肩代わりする仕組みも検討
ハンガリーの報道
移民危機、ハンガリーはオブザーバー扱い index.hu – EUROLOGUS (ハンガリー語)
シェンゲン圏の危機について警鐘を鳴らすルクセンブルク政府の提案により、臨時内相会議が開催。
議長を務めたルクセンブルクのジャン・アセルボーン外務・欧州担当大臣
- 「シェンゲン圏内の国境を長期間にわたって閉鎖することは、シェンゲンを危機に陥れる」
- 「その一方で、1日1万人規模で押し寄せる難民の庇護申請を処理(受け入れ、申請審査、指紋採取、ヒアリング)することを、ギリシャに求めるのは無理である」
→ 移民の移動経路である西バルカンルート沿いに、難民受け入れセンターを複数設置する必要がある。
→ 指紋採取と申請審査への支援を行う
「どのEUの機関が主体となって実施するか?」、「非EU加盟国に実施を求める法的根拠は?」などは今回は決定せず
会議の結論
- EU各加盟国は、欧州委員会とFrontex(EU圏の国境警備機関)の協力により、送還の割合を大幅に上げる必要がある
- 各国当局は、移民の抑止にさらなる力を入れる必要がある
- 早急に、各国共通の「戦略ガイドライン」を練り上げる
→ 移民の移動の抑制
→ 移民側には国を選択する権利がないことの周知
→ 密入国幇助の厳罰化
ハンガリー内務相も会議に参加していたが
- ハンガリー国内への難民受け入れセンター設置については、議題にも上らなかった。
- 今回の内相会議では、ハンガリーのピンテール内相の発言もあったが、重要視されていない雰囲気、との会議参加者の証言
10月末の首脳会談の際、オルバーン首相は「オブザーバーとして会議に来た」とコメントしたことを皆が知っている。
(まじゃる)ハンガリーは西バルカンルートには含まれないというのが共通認識になった?
ちなみに、公式発表は以下:
Council Conclusions on Measures to handle the refugee and migration crisis (英語)
まじゃるでした。