9月16日ハンガリー移民/難民関連ニュース
まじゃるです。
昨日の移民/難民ニュースのまとめを、index.hu*1 から。
ハンガリー・セルビア間の国境検問所がカオス状態に
難民の人々がフェンスを破壊、石やペットボトルを投げる。警察は放水車と催涙ガスを使用。
国境ゲートがこじ開けられる
ルスケ(Röszke)の国境検問所のセルビア側では、1,000人ほどの難民が集まっていた。午後3時前、数百人がデモを開始し、扇動者の指揮で国境のゲートをこじ開けた。政府の発表では、この1時間前に、難民側から警察に対し「入国させなければ、強硬手段にでる」と通告していた。難民の人々の事後の証言によると、「警察官たちが、女性や子供は入国させると言った」という噂が広まり、これを誤解した人々がゲートに詰めかけた模様。
放水車と催涙ガスが使用される
警察は、押し寄せる難民の人々に対し、放水車と催涙ガスを使用。難民側は、石やペットボトルを投げた。警察によると、ガススプレーを使用した難民もいるとのこと。瓦礫・布・タイヤなどが燃やされ、黒煙が舞い上がった。
小さな子供がハンガリー側に投げ入れられる。負傷者多数
現場はカオス状態になり、多くの負傷者が出た。難民側は報道スタッフを含め約300人、うち子供30人。ハンガリー警察は、負傷者20人、うち3人が病院に搬送された。また、2人の小さな子供がハンガリー側に投げ入れられ、救急車で搬送されたが、この子どもたちは、家族のもとに帰される予定。
セルビアTVスタッフが重傷
セルビア国営メディアのRTSは、午後5時半頃、ホルゴシュ(Horgoš, ルスケ国境検問所のセルビア側)で、テレビスタッフがハンガリー警察に襲われ、機材は壊され、スタッフの一人である女性は病院の手当が必要になった、とウェブサイトで発表。
防護柵が引き下げられる
女性や子供が後方に下がったが、デモ扇動者は群衆をさらに前進させようと試み、最終的に50人ほどが、緑色のゲートを引き剥がし、防護柵を国境から引き下げることに成功した。この間、セルビア警察は群衆の後ろにいたが何もせず、最後になってやっとフェンス前で隊列を組み、群衆に引き下がるよう説得した。
セルビア領土内での催涙ガス使用に抗議
セルビア内務相は、国境の警察に増援を送り、難民の人々をフェンスから離れた場所へ誘導し、またハンガリー警察への投石やタイヤを燃やすことも制止すると発表。これと同時に、ハンガリー警察がセルビア領土内でも催涙ガスを使用したことに抗議した。セルビア側は放水もセルビア領土内まで届いたとしているが、ハンガリー警察はこれを否定している。法的には、フェンスがハンガリー国境からどれだけ内側に設置されているかが焦点となる。
希望者はキャンプに搬送
セルビア内務相は、希望者はカニジャの難民キャンプ(Kanjiža / ハンガリー名：マジャルカニジャ(Magyarkanizsa))に搬送するとコメント。しかし数百人の難民が国境付近に留まり、フェンスから数百メートルの地点でテントを張った。
ルーマニアだけでなく、クロアチア国境にもフェンス
ハンガリーのオルバーン首相は、外国新聞社4社共同のインタビューを受け、ルーマニアだけでなくクロアチア国境の一部にもフェンスを設置すると発言。その他、難民割当について、男女平等について、そしてオーストリアのファイマン首相の声明についてにも発言した。
全員に国外退去命令
水曜日セゲド(Szeged)では、9件の国境フェンス突破に関する裁判が行われ、全員に国外退去処分、1～2年間の再入国を禁ずる判決が出された。9人の被告のうち、女性は1人、男性が8人、全員が違法入国の疑いで立件されており、国境フェンス損壊の容疑がかけられているものはいなかった。
控訴するものもいなかった。これは、控訴した場合は第2審まで難民キャンプで軟禁されるが、しなかった場合はセルビアに送還されるので、その後クロアチア方面に再出発することができる、というのも理由であると見られている。
ルスケの国境検問所は30日間閉鎖
ハンガリーのピンテール内務相は、ルスケの国境検問所2箇所を30日間閉鎖する省令を出した。スロベニアはハンガリー国境で、オーストリアはスロベニア国境での入国管理を開始。フランスも入国管理を復活させる可能性がある。
国連事務総長やドイツ防衛相は、ハンガリーの対応を批判
外国主要メディアは、セルビア国境での難民に対するハンガリーの催涙ガス使用を報道。泣いている子どもや立ちはだかる警察の様子が伝えられた。パン国連事務総長やドイツの防衛相は、ハンガリーの対応はとても受け入れられないと、これを批判した。
まじゃるでした。