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1月7日ハンガリーニュース

      2016/01/09

まじゃるです。


 

外交

キャメロン英首相、ブダペストでオルバーン首相と会談

Fotó: Bődey János

イギリスのキャメロン首相は、オルバーン首相との会談のため、1月7日午後ブダペストを訪問しました。会談後には共同記者会見が行われています。記者会見は、お互いをファーストネームで呼び合うなど、友好的なムードで進みました。

記者会見で、キャメロン首相は

我々は多くの点で同じ考えを持っている。二人とも国民国家を尊重した強いヨーロッパを念頭においているからだ。

とコメントしています。

 

記者会見で、オルバーン首相は、会談で話し合われた、キャメロン英首相がEUに対して求めている以下の4項目について触れました。

  • 最重要項目として、イギリスの社会保障制度の悪用を防ぐこと。そのために、(ハンガリー人を含む)EU他国からの労働者への各種手当てを4年間支給しない。
  • 主に、サービス、エネルギー、デジタル分野で、共通市場を実現すること。
  • (主にユーロ圏に関し)統合を望む国についてはそれを可能とし、またそれと同時に、統合を望まない国に対しては、その政策を尊重すること。
  • 各国議会の1グループが、EU法規を停止することを可能にすること

オルバーン首相は、上の4点のうち社会保障制度に関して

まず、我々(イギリスで働くハンガリー人)を『移民』と呼ばないで欲しい。ハンガリー人にとって言葉(の使い方)は大切である。

EU市民には移動の自由があり、EU内のいかなる場所でも労働する権利がある。我々は、イギリスに寄生するのでも、イギリス人から仕事を奪うためでもなく、働くためにイギリスに行くのである。また、ハンガリー人はイギリス経済に貢献しているとも考えている。

このような人々が(移民として扱われることで)差別に苦しむことは受け入れられない

としましたが、このような差別がなく、イギリス国民にとっても受け入れられる、特別な社会保障の仕組みを作り上げるための議論を行う準備があること、さらにこの件で協定を結ぶことになれば、イギリスとハンガリーの2国間ではなく、ヴィシェグラード4カ国(ハンガリー、ポーランド、チェコ、スロバキア)の間で見解を統一し、この4カ国が同時にイギリスとの協定締結を行う方向で考えたい、としています。

なお、その他の3点について完全に受け入れられるものとして支持するとしました。

 

(index.huのまとめ記事タイムラインより構成)

 

(余談)ブダペストでは、キャメロン首相の移動のため交通規制が敷かれ、この影響を受けた方も多かったようです。

空港から国会議事堂に向かうキャメロン英首相の護送車列、ヘリコプタも上空から警戒、index.hu読者Haidekker Tamásさん撮影(index.hu

 

スポーツ

ハンガリー競泳チーム監督が辞任

ホッスー・カティンカが、昨年クリスマス前、および今年1月6日の記者会見でハンガリー水泳連盟を批判したことで騒動となっていますが、記者会見の翌日の1月7日、ハンガリー競泳チームの監督を務めていたキシュ・ラースロー氏(Kiss László)が辞任する旨を発表しました。水泳連盟のジャールファーーシュ・タマーシュ会長(Gyárfás Tamás)は慰留に努めるとしています。

直接の原因は、記者会見後にキシュ氏がホッスー・カティンカと言葉を交わそうと彼女に声をかけたにも関わらず、避けるように立ち去られてしまったこととされています。(問題のシーンは動画1:13から)

キシュ氏は75歳、1993年より女子競泳チーム監督、’99年より男子チームを含めたチーム全体の監督を務めていました。教え子には、五輪金メダリストのエゲルセギ・クリスティナ(Egerszegi Krisztina)やコヴァーチ・アーグネシュ(Kovács Ágnes)などがおり、また監督としても五輪や世界選手権で数多くのメダリストを輩出しています。

index.hu

 


 

まじゃるでした。

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