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11月1日ハンガリー&移民危機ニュース

   

まじゃるです。

昨日の11月1日は、諸聖人の日で祝日だったため、ニュースは少なめです。


 

ハンガリー国内

 

11月1日は墓参りの日

シャルゴータルヤーン(Salgótarján)の旧中央墓地 2015年11月1日 MTI Fotó: Komka Péter撮影

 

オオカミが脱走

土曜日午前10時頃、ペーチの動物園からオオカミ1匹が脱走し、周辺の森林が立入禁止となるなどの騒ぎとなりました。このオオカミは、同種のオオカミ2匹とともにイタリアから連れて来られており、これまでも動物園で飼育されていました。

脱走後から日曜日朝まで捜索が行われましたが、脱走したオオカミは見つからず、一旦は捜索は打ち切られていまいた。その後、ペーチ近くのトゥベシュ山(Tubes)で見かけたという通報が警察に入り、そこから動物園に連絡。職員は捕獲に向かいましたが、オオカミが襲いかかる素振りを見せたため、園長が射殺する判断を下したということです。

 

移民危機

 

ドイツ

ドイツで大連立を形成しているのは、中道右派統一会派のCDU/CSU(キリスト教民主同盟・キリスト教社会同盟)と、中道左派のSPD(ドイツ社会民主党)です。CDU党首のメルケル首相とCSU党首のゼーホーファー・バイエルン州首相が土曜日に5時間、さらに日曜日にSPD党首のガブリエル副首相を交え2時間の協議が行われました。

CSUはバイエルン州の地方政党で、事実上CDUのバイエルン支部となっていましたが、移民流入の負担に耐え切れなくなっていることから、メルケル首相に最後通牒を突き付け、移民政策の転換を迫っていました。

CSUが主に要求しているのは、オーストリア国境へのトランジットゾーン設置でしたが、中道左派のSPDは、これを認めず、代わりにドイツ全国の既存の収容施設に分散させることを主張。与党内調整は不調に終わっています。協議は木曜日に再度行われます。

その後、CDUとCSU2党の党首間でさらに5時間の競技が行われた結果、移民危機対応案が2党間で合意に至り、両党の連名で議会に提出予定、とハンガリー通信(MTI)が報道しています。

両党によって対応案がまとめられた文書の内容については、ドイツの民放ZDFが伝えており、それによると、まず第一の目標は、庇護申請者流入を秩序あるものとし、それを制御すること、さらには難民が押し寄せる原因となっている要因を解決し、難民となる人々の数を減らすこと、とされています。また、その次の目標に、困難な状況にある人々への支援、および保護が必要な人々の社会統合を掲げています。

文書中では、7項目の国家レベル、5項目がEUレベル、そして世界レベルの対応案が列挙されています。内容で伝えられているのは、以下の通りです:

  • トランジットゾーンの設置。
  • ドイツ=オーストリア間の国境警備の改善。両国共同の警備や、警備本部の設立など。
  • 難民と認定されずも、他の何らかの理由で滞在が認められている人々については、家族受け入れ制度を2年間運用停止。
  • 役所での手続きを簡易化するための「難民身分証明書」の発行
  • EU圏境界の警備の厳格化
  • EU・トルコ間首脳会談の早期実現
  • アフガニスタン派兵の延長
  • 本国送還となるバングラデシュ人の受け入れについて、先方と調整
  • ギリシャおよびイタリアでのホットスポット設営の本年中の実現

CDUとCSUがこれらの点で合意に至ったことにより、両党間の緊張は緩和されており、また、トランジットゾーン設置や家族受け入れ制度停止に反対するSPDには圧力をかかることになります。両党はこれらの対応案を、火曜日に連名でドイツ連邦議会へ提出する予定です。  
 

オーストリア

 

ハンガリー


MTI Fotó: Kelemen Zoltán Gergely撮影 


 

まじゃるでした。

 

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